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お久しぶりです!

こんばんは、ご無沙汰しています。春道堂はひと月以上前に閉店したにもかかわらず、このブログを毎日見てくださる方がおられるようで恐縮です。

 

私は閉店後も大変元気です。ただ、長い間店のことばかりを考えて生きてきたので、閉店後のドッタンバッタンが落ち着くと急に情熱の持って行き場を失い、一瞬腑抜けになってしまいましたね。

 

冬のオリンピックが終わっても相変わらず片づけを続けながら、歯医者に通ったり、親戚や友達と会ったりしつつ、仕事を探しています。

 

今回久々に履歴書を書きましたが、職歴の項目が多くて大変疲れました。振り返るとずいぶん遠いところに来たなぁと思ってしまいます。

 

私は大学卒業後に6年近く室蘭のスーパーで販促の仕事をしていました。29の時に会社を辞めて札幌に来て調理学校に一年通い、卒業してからはずっと調理の仕事をしています。

 

初めて飲食店で働いたのは調理学校在籍中の初夏、和食店の臨時バイトでした。

 

期間は2週間ほどで仕事内容は皿洗いや簡単な盛り付けだけだったのですが、あまりに手際が悪く失敗ばかりの自分が歯がゆく情けなく、初日の帰宅後にテレビをつけたら大好きな男はつらいよのオープニング曲が流れてきて、途端に泣けてきたのを覚えています。

 

調理の道に生きようと人生をかけて会社を辞めてきたのに、30近くなって皿洗い一つまともに出来ないなんて、私のような役立たずは生きていても意味がないのではと思いました。

 

それでもちょっと前まで室蘭でデスクワークをしていた私が、憧れの札幌の夜の街で、白衣に白い前掛け白い帽子のいかにも料理人といった格好で、厨房で働いていること自体にいたく感動しました。

 

会社を辞めて調理の道に進むことは、大学進学も就職も勢いに乗って流されるように進んできた自分が、初めて自分の強い意志で選び取ったことでした。

 

失敗や反省は山ほどありますが、会社を辞めて調理師になったことを後悔したことだけは一度もありません。

 

初めて厨房に入ったあのころからもうすぐ15年、その間に2回も店を開いては畳んだ甲斐性なしではありますが、今でもやっぱり調理の仕事は大好きです。

 

毎日忙しく楽しく働けるところに雇ってもらえたらいいなぁ。

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