今年も一年ありがとうございました!

こんにちは、中村です。昨日は狭い店内に14名さまもの二十代女性がひしめき、楽しげに笑い騒ぐ声が響き続け、最高の盛り上がりのうちに本年最終日の営業を終えることが出来ました。

 

年末が近づくほどにどんどん忙しくなり、ご予約以外にも大勢が来てくださり、おなじみのお客さま以外のご来店を想定できなかった去年との違いを強く感じました。この一年でずいぶん遠くまで来たような気がします。

 

 

私は春道堂を始める前、会社員を6年やり、カフェのようなごはん屋のような店を6年半経営し、調理学校の同級生の店でのアルバイトを3年勤めましたが、社会人になってから今年ほどに濃密な1年はなかったように思います。

 

子供の頃は1年1年をものすごく長く感じましたが、それは毎日が人生の岐路にあるからだと何かの本で読みました。重大な選択を迫られている時は、全身全霊を注いで考えに考えるので、体感的に長い時間を過ごした感じがするのではないかと。

 

飲食店の経験はあってもすすきのでの営業に関しては素人だったので、開店して間もない昨年は毎日が試行錯誤の連続で、問題の解決ばかりに追われていました。お客さんや友人の反応一つで店の方向性が右に左にぶれ、いつも足元がおぼつかない感じがしていました。

 

今年に入ってからもやはり右を見たり左を見たりうろうろしながら進んできましたが、前年の経験から地に足をつけて考えることができるようになったため、少しずつぶれ幅が狭くなって来たように思います。ようやく自分の目指す店の方向性が見えてきました。

 

方向性くらい開店前に固めておけよ! と突っ込まれそうですが、前の店を閉めてから3年半、考えに考え抜いた末に理想の店のイメージが頭の中で出来上がり、ようやく繁盛店への道筋が見えてきたから春道堂を開いたにも関わらず、実際にやってみると理想と現実との違いは大きく、理想の追求よりも経営の維持を優先してしまったため、気がつけば目指していた方向性から少し逸れてしまっていました。

 

ありがたいことに今年の夏頃まではひと月ごとにどんどん忙しくなり、日々の営業をミスなくこなすことで精一杯で、自分の方向性のぶれに気付くことすらできませんでしたが、作業にも慣れ、心の余裕もできた今年の秋頃からは、当初の理想を思い出すことも多くなりました。

 

理想はもちろん大切ですが独りよがりでお客さんに受け入れていただけなければ、当然ですが店として存続することは出来ません。店がなければ理想も何もあったもんじゃありません。

 

しかし一度きりの人生、安定を捨てリスクを背負って自営業の道を選んだからには、自分のやりたいことをやらないのなら意味はありません。どうすれば私が目指す店の形と経営とを両立させられるかをずっと考え続けていました。

 

10月11月は考え続けるばかりで日々考えが二転三転し、四六時中五里霧中をさまようごとしでしたが、12月に入ってから色々なことが重なり、理想に近づくための道筋が少しずつですが見えてきたように思います。

 

来年はコースやメニューの方針も変え、今年以上に新しいことにも挑戦したいと思っていますが、地に足のつかない右往左往ではなく、目指す理想と現実とを近づけるための積極的な変革でありたいと思っています。

 

このことについては年内に詳しく書きたかったのですが大変長くなりそうですし、そろそろ実家に帰る準備をせねばなりませんので来年に譲るとします。

 

 

このように相変わらず店主の心に迷い多き本年の春道堂ではありましたが、昨年よりもずっと多くのお客さまにご来店いただけましたことを大変ありがたく思います。

 

開店前から掲載してもらうことを目標にしていたPorocoさんとHOさんと言う札幌の2大グルメ情報誌でも紹介していただき、雑誌を見た新たなお客さまも大勢来てくださり、実り多きすばらしい一年となりました。

 

春道堂は本日より1月3日までお休みをいただき、年明けは4日より通常営業いたします。来年はもっと楽しく魅力的な店に成長できるよう、日々精進いたします。

 

最後になりますが皆さま今年も一年大変お世話になりました。ご来店くださったお客様はもちろん、常に応援の言葉をくれる友人、親族、遠くからいつも見守ってくれている本州の友人達にも心より感謝申し上げます。

 

それでは皆さま良いお年を!

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