おかげさまで1周年

こんにちは、中村です。1周年のご挨拶をちゃんとせねばと思っておりましたが、先週は1周年イベントとその余波で落ち着いて文章を書くような心のゆとりがありませんでした。定休日の本日になってようやく地に足がついた感じです。



さて、おかげ様で5月12日にて当店は1周年を迎えました。無駄に高校時代のセーラー服を着て皆様をお迎えした1周年記念イベント当日は、平日にもかかわらずご予約以外にも多くのお客様にご来店いただき、大賑わいの一夜となりました。


1周年は本来ならば私から日ごろ支えてくださる皆様に感謝を捧げる日であるべきなのに、たくさんの方から過分なるお祝いの品々をいただき、恐縮するばかりです。



大盛況の中で1周年を迎えられ、思い出したのは開店して間もない頃、この物件を斡旋してくれた仲介業者さんが飲みに来られた日の会話でした。


他にお客もなく、カウンター越しにしばしおしゃべりをしたのですが、話の流れで


「長いことテナント物件の仲介をしていたら、この人はうまく行くとか、この人は長くは続かないだろうとか、大体わかるようになるんじゃないですか?」


と尋ねたところ


「本人がだめそうでも周囲に応援されて店が続く人もいるから意外と読めないんですよ」


とのこと。


その時はふ~ん、そんなものかと思っただけで、あっさりと次の話題に移行したのですが、今となってはよくわかります。まさに今の私がそれだと。



当店は小さな雑居ビルの5階にあり、同じフロアで営業しているのは一店舗だけなので、フリーのお客さんが訪れることはめったにありませんし、最近では有料広告は一切載せていません。


なのに毎月確実に新規のお客様が増え続けているのは、ひとえに来てくださったお客様の口コミのおかげです。


おなじみのお客さんがお連れの方にぜひここを使ってあげて欲しいと熱心に言ってくださっているのをよく耳にします。雨の日でも雪の日でもわざわざ店まで来て、お金を払ってくれて、宣伝までして下さるなんて、よく考えれば信じられないほどありがたいことです。


そんな親切で思いやり深いお客様に支えられ、当店は無事に1周年を迎えることができました。感謝の気持ちでいっぱいです。


飲食業とはなんてすばらしい仕事なのだろうかとつくづく思います。店を持たなければこの先もずっと関わるはずがなかった人たちと出会い、語り合い、店に居ながらにして私の世界は一年前の何倍にも広がりました。


私は好きな料理を作って出しているだけなのに、喜んでもらえて、ほめてもらえて、お金まで払ってもらえるのです。こんな素敵な仕事、ちょっと他にないでしょう? 


こんなに楽しい世界があると知ってしまったら、たとえ週休二日であろうと有給をもらえようと、もう二度と、普通の会社員に戻れそうにありません。


これから2周年、3周年と積み重ね、生涯一飲食店主としてこの街で生き抜けるよう、日々精進したいと思っております。どうかこれからも皆さまのご声援とお力添えをいただけますよう、よろしくお願い申し上げます。


そして、めったに会えないけど、いつも遠くで心配し応援してくれている友人達にも感謝を。

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